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【志布志防災X】第26回 「冷たい雨」と「温かい雨」とは?
さて、突然ですが「雨」についてのクイズです。
タイトルにある「冷たい雨」と「暖かい雨」とは、いったいどのような雨のことでしょうか。
冬に降る雨を「冷たい雨」、夏に降る雨を「暖かい雨」と呼ぶのでしょうか?
あるいは、雨粒そのものの温度で決めているのでしょうか?

実は、そうではありません。
気象の世界では、雨ができるまでの過程によって、冷たい雨と暖かい雨を区別しています。
冷たい雨とは?
まず「冷たい雨」から説明します。
雲の中には、とても小さな水滴や、氷の粒があります。雲の中の気温が0℃より低いところでは、これらが氷の状態で成長していきます。やがて、その粒が大きくなると、上昇気流だけでは支えきれなくなり、地上へ落ちてきます。このとき、空気の温度が高い場所を通ると、氷の粒はとけて水滴になります。私たちがふだん見ている雨は、このようにしてできることが多いのです。
このように、一度凍ったものが、解けて雨になる場合を「冷たい雨」と呼びます。日本が位置する中緯度地方では、このタイプの雨が多く見られます。

暖かい雨とは?
一方で「暖かい雨」は、少し違います。
こちらは、雲の中でできた小さな水滴が、一度も凍らずにそのまま大きくなって雨になるものです。つまり、雲の中から地上に落ちるまで、ずっと水滴のままなのです。
このタイプの雨は、空気があたたかい熱帯地方などでよく見られます。一年を通して気温が高い地域では、雲の中でも氷になりにくいため、こうした雨が降りやすくなります。

冷たい雨と暖かい雨のちがい
ここで大切なのは、雨が冷たいか暖かいかではなく、どうやってできたかです。
冷たい雨 → 雲の中でいったん氷(氷晶)になり、落下の途中で解けて雨になる
暖かい雨 → 最初から最後まで水滴のままで大きくなり、雨になる
つまり、名前は雨の温度ではなく、でき方の違いを表しています。
ひょうとあられ
なお、雲の中では、雨にならずに氷の粒のまま落ちてくることもあります。この氷の粒は、大きさによって呼び方が違います。
直径5ミリ未満のものを『あられ』、直径5ミリ以上のものを『ひょう』と呼びます。
ひょうは、強い上昇気流のある積乱雲の中で、氷の粒が何度も上下しながら大きくなることでできます。

雷はどうして起こるの?
さらに、積乱雲の中では、氷の粒どうしがぶつかり合うことがあります。そのとき、摩擦によって静電気がたまります。そして、たくさんたまった静電気が一気に放電すると、雷になります。つまり、雷は空の中で起こる大きな電気の現象なのです。
防災上の注意点
雨や雷、ひょうは、ときに大きな災害につながることがあります。次のような点に注意しておきましょう。
1.大雨のときは、川や用水路に近づかない
短時間にたくさん雨が降ると、川の水位が急に上がることがあります。また、見た目より水の流れが速いこともあるため、川や用水路には近づかないようにしましょう。
2. 雷が聞こえたら、早めに建物の中へ
雷は、近くに落ちると大変危険です。雷の音が聞こえたら、できるだけ早く安全な建物の中へ移動してください。木の下や広い場所での待機は避けましょう。
3. ひょうが降るときは、頭や車を守る
ひょうは小さくても、強く降ると人や車に被害が出ることがあります。外にいるときは、かばんなどで頭を守り、できるだけ屋内に入るようにしましょう。車の場合も、カーポートや屋根のある場所に移動できると安心です。

これまでの志布志防災Xは、以下のリンクから確認できます。
気象防災アドバイザー・気象予報士 黒川晃






